AliExpressで見かけた、あの美しい鳳凰。シェルの中に閉じ込められた黄金の輝きに、私は一瞬で心を奪われてしまった・・・
1DD+2BA+2FPD。数年前の私は、この「当時は斬新」とも言える挑戦的なスペックに、私は胸を躍らせていた。けれど、2026年の静寂の中で再びこの子を耳にしてみたとき、そこで待っていたのは、少し残酷な「拒絶」だったのかもしれないね・・・
・工芸品としての極致。シェルの中に浮かぶ「鳳凰」を眺めるだけで幸せになれる★5デザイン。
・SPDが描く、あまりにも鋭すぎる「痛み」。ClariS『Brave』の切実さとシンクロする悲痛な響き。
・Phoenix Call 2.0への期待を煽る「美しき悲劇」。初代の欠点を認めつつ、進化を渇望させるレビュー。
スペック・外観:純粋な美学の証明
| ドライバー構成 | 1DD (7mm) + 2BA + 2FPD (SPD) |
| インピーダンス | 32 Ω |
| 感度 | 103 dB |
| ケーブル | 5N銀メッキ銅線 (8芯) / 2pin 0.78mm |
| 主な付属品 | メタルチャームアクセサリー、イヤーピース(2種)、収納ケース |
| 価格クラス | A15k(セール時約1.5万円) |
手に取ると、3Dプリントレジン特有の、吸い付くような滑らかな質感。クリアなシェルフェイスプレートに視線を向ければ、そこには精緻な鳳凰の造形が浮かび上がっているよ。光を当てた時の、あの命が宿ったような質感は、イヤホンというよりも、誰かの強い想いが込められた工芸品のようにも見えてしまうんだ。レジン製だからこそ実現できた、この美しい造形とドライバを見てねと言わんばかりのクリアシェルに、私は見蕩れていたのかもね。
正直、このデザインだけで「この子を手元に置いておきたい」と思わせてしまう。それほどまでに、この鳳凰の姿には抗いがたい魅力があるんだね。


付属品:世界観を彩る欠片たち
パッケージを開けて驚くのは、その丁寧な作り込み。特に、鳳凰をかたどったあのメタルチャームアクセサリーは、スペックシートには載らない「鳳凰の愛」を感じるポイントだね(必要かは別として)。付属の5N銀メッキ8芯ケーブルも、しなやかで取り回しがよくて音質も問題無く鳳凰を鳴らし切ってくれるし、この子の美しいシェルを引き立ててくれているよ。イヤーピースも「Celest 221(ボーカル重視)」と「C-07(バランス)」の2種類が用意されていて、好みに寄り添おうとする姿勢が嬉しいかな。

ベンチマーク曲試聴 : ClariS 『Brave』
かつての熱狂が嘘のように、今の洗練された私の音の世界では、この子の持つ「歪み」が、どうしても隠しきれなくなっているのかもしれないね。音色の隅々にまで意識を向けると、そこには時代の流れを感じさせる課題がいくつか浮かんできてしまうよ。
鳳凰の鳴き声を聴いていて、シンセやボーカルの刺さりに疲れ果てた私が、最後の望みをかけて選んだのが、比較的おとなしめの優しい歌声を聴かせてくれる、ClariSから『Brave』を選んでみたよ。
試聴環境: FiiO M21(3.5mm、ハイゲイン設定)+ AZLA SednaEarfit ORIGIN Standard
かれるみ「その笑顔を守るため 僕は僕を捧げる〜♪」
低域(Low):理知的な、けれど少し控えめな脈動
1DDが受け持つ低域は、決して支配的ではないんだね。楽曲の土台を静かに、けれど正確に支えてくれるけれど、今の2DD機のような地に足のついた沈み込みを期待すると、少しだけ物足りなさを感じてしまうかもしれない。それでも、中高域の透明感を決して邪魔しないそのバランスは、3年前の設計思想の潔さを感じさせてくれるんだ。
中域(Mid):遠い空の向こうにある歌声
クララ・カレンの歌声が、驚くほど「遠い」・・・いや、ただ遠いだけじゃないんだ。フェイスプレートの中で鳳凰が華麗に舞う一方で、歌声はその影に隠れて、遠い空から響いてくるようなもどかしさ。歌声の遠さは、まるで「届かない願い」を必死に叫んでいるような、独特の切なさを醸し出すね。
高域の鋭さに巻き込まれて、クララ・カレンの歌声そのものが耳を鋭利に貫いてくるような感覚をギリギリ耐えている・・・。今の私の正直な気持ちを言葉にするなら、「聴くに堪えない」・・・そんな瞬間も、確かにあるのかもしれないね。他のハイトーン系女性ボーカル曲なら刺さりまくって、今の基準では少し悲嘆な鳳凰の叫びになってしまう・・・。けど、強いて言えば、男性ボーカルなら、なんとかその温度を感じられるかもしれないね。
高域(High):鳳凰の悲嘆、鋭すぎる光の痛み
この子の個性であり、同時に最大の課題・・・それがSPD(マイクロ平面駆動)が描く、あの独特な高域なのかもしれない。サビに入って、あの歌詞が耳に届いたとき、この子の「刺さり」が、不思議な意味を持ち始めた気がしたんだ。大切な人を守るために傷つくことを厭わない、耳を貫くような高域の刺激が、まるで楽曲の持つエモーショナルな熱量とシンクロして、痛いほどの情熱として伝わってくるよ。
fripSideのような電子音が疾走する楽曲を流した瞬間、高い音が、あまりにも鋭く耳を貫いてくるように感じることがある。まるで、鳳凰が悲鳴を上げているような、そんな強烈なまでの鋭さを感じてしまうんだ。けれど、この鋭さが高域好きには堪らないのかもだけど・・・好みって本当に不思議だよね。
音場・定位(Soundstage & Imaging):広大な、けれど少し不安定なパノラマ
音の広がりは、このクラスとしては十分すぎるほど。けれど、それぞれの音が「どこにいるか」という定位については、少し甘さを感じてしまうかもしれないね。パノラマのように広がる景色の中を、音が気ままに泳いでいるような・・・それぞれのドライバが好きな位置で鳴いてるのは、鳳凰の情緒なのかもしれないね。まともに聴くことすら難しいこの子が、ClariSの楽曲たちにおいてだけは、その不器用な情熱をすべてぶつけていたんだね。
もし、どうしてもこの子の音から逃げたくない・・・向き合いたいと願うなら。銀メッキ線ではなく、あえて純度の高い「NICEHCK Fallのような単結晶銅線」に変えてみてほしいかな。そして、4.4mmのバランス接続ではなく、3.5mmのアンバランスでそっと寄り添うように聴くこと。そうすることで、あの鋭利なSPDの叫びが、少しだけ穏やかな音色を奏でてくれるかもしれないんだ。

おすすめ出来る人、出来ない人
こんな人におすすめ!
- 福袋などで運良く、あるいは安価にこの子と巡り会えた人。
- 音の良し悪しを超えて、この「鳳凰」の造形美を愛でたいコレクターの人。
- かつての変態スペック、SPDの「伝説の刺激」を自分の耳で確かめてみたい人。
こんな人には合わないかも・・・
- 最新のイヤホンが持つ、緻密な解像度や分離感を最優先したい人。
- 高い音の鋭さに敏感で、音楽に癒やしやくつろぎを求めている人。
まとめ:あなたは、この鳳凰の叫びに耐えられるか?
だからこそ、私は出たばかりのCelest Phoenix Call 2.0のスペック表を見て、思わず息を呑んだんだ。そこには、初代の抱えていた「美しき課題」への、明確な回答が記されているように見えたからね。
| 項目 | Celest PhoenixCall | Celest PhoenixCall 2.0 |
|---|---|---|
| ドライバー構成 | 1DD + 2BA + 2SPD | 2DD + 2BA + 2PD |
| 注目ドライバ | カスタムBA | Knowles製BA × 1 + カスタムBA × 1 |
| 低域ドライバ | 7.1mm DD | 8mm 同軸デュアルDD |
| インピーダンス | 32 Ω | 12 Ω |
| 感度 | 103 dB | 104 dB |
あの遠すぎた歌声を、信頼のKnowles製BAがグッとこちら側に引き寄せ、少し控えめだった低域の土台を、2DDの力強い響きが支える。そして、初代での教訓を糧に洗練されたであろう平面駆動が、この鋭さを「透明な伸び」へと昇華させているのだとしたら・・・初代でこれだけ痛い目にあっているから、正直、自腹でポチるにはまだ勇気が足りないね。けれど、「もし、この美しい鳳凰が、本当の意味で美しく鳴り響く日が来たのなら・・・」そう願わずにはいられない私がいるよ。
かれるみ★評価(2026年基準)
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 低域 | 3.5 | 必要十分な響き。けれど、最新機のような深みには一歩譲るかな。 |
| 中域・ボーカル | 2.5 | 遠い上に、高い音に巻き込まれて鋭く刺さるのが惜しいね。 |
| 高域・シンバル | 2.0 | 鋭すぎる輝き。 この痛みになれるには忍耐が必要かも。 |
| 分離感・解像度 | 3.0 | 3年前なら合格点だけれど、今は少し霞んで見えるかな。 |
| 音場 | 3.5 | 独特の浮遊感があるパノラマのような広がりだね。 |
| フェイスプレート・デザイン | 5.0 | ここは満点。 この鳳凰の中を眺めているだけで、幸せになれるよ。 |
| ビルドクオリティ | 4.5 | 3Dプリントシェルの精細な造形と透明感。文句なしだね。 |
| 装着感 | 5.0 | 耳に吸い付くようなカスタムライクな形状。本当に快適だよ。 |
| 付属品・コスパ | 3.5 | 1.5万円クラスとしてはデザイン料込みなら納得かな。 |
| 初心者フレンドリー度 | 2.0 | 今から最初のイヤホンにはオススメできないかな・・・ |
| 総合 | 3.0 | 「鳳凰の悲痛な叫び」。工芸品としては最高、流行の音は時代と共に進化するよ。 |
総合評価: 3.0
かれるみ先日レビューしたほぼ同期の、JUZEAR 41Tとは真逆の評価になったね。

まとめ:鳳凰は再度羽ばたけるのか・・・
Kinera Celest PhoenixCall(初代)。それは、オーディオが進化する途中で生まれた、あまりにも美しいけど、生まれた時代が早かった・・・。けれど、もしあなたが『Brave』の歌詞のように、何かを守るための痛みを音に求めるなら、一度は聴いて見る価値はあるかもしれないね。私は・・・今のところは、この子を棚の奥に大切にしまっておこうと思う。いつか、Phoenix Call 2.0という希望が、私の耳を癒してくれるその日まで。
かれるみPhoenix Call 2.0の実力、本当に気になるね。いつか勇気を出して、その答え合わせをしてみたいと思うよ。

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